大学教育学会第39回大会参加報告

大学教育センター 天野修一

 広島大学東広島キャンパスにて、6月10日および11日に開催された、大学教育学会第39回大会に参加しました。大学教育学会は、その旧名称が「一般教育学会」であったことや第39回大会の統一テーマが「教養教育の再考」であったこと、また発表タイトルにFD関連のキーワードが多数見られることからもわかるように、大学教育センターが担う役割との関連が深い学会です。また、私自身は応用言語学、外国語教育研究を専門としていますが、近年の外国語教育関連の学会では、大学教育学会と同じように「反転授業」、「アクティブラーニング」、「プロジェクト型学習」のようなキーワードがタイトルに含まれた発表が少なくありません。これらのことから、私にも関係する情報や資料が多く得られることを期待して参加しました。そして実際に、聴衆の高い関心を集めていた実践の中には、私が英語の授業として行っている取り組みと近いものも複数あり、ヒントと自信を得ることができました。

二日間で、初めて参加する人のためのオリエンテーション、ラウンドテーブル、基調講演、公開シンポジウム、そして複数の自由研究発表に参加しました。その中でも特に学ぶところが多かったのは、ラウンドテーブル「アクティブラーニングの組織的導入の意義とその効果」でした。大学教育学会のウェブページ(6月28日閲覧)によると、全部で14あったラウンドテーブルのうち、2番目に参加者の多いラウンドテーブルだったようです。とりわけ、産業能率大学での取り組みに関するご発表が印象に残りました。内容は平成26年度に大学教育再生加速プログラムに採択されたことを契機として、アクティブラーニングの組織的な推進に取り組んでいるというものでした。具体的には、PROGテストの実施、クリッカーのようなサポートツールの導入、授業内のスタッツデータの測定(例えば、教室内での教員の位置や講義する時間と演習に使う時間の配分など)、授業外学習時間の調査など、いくつもの取り組みが例示されました。それらの中には個人的に授業に導入・調査したことのあるものもありましたが、やはり大変さは「組織的に導入」という部分にあるようです。取り組みはまだ道半ばだということでしたが、今後も引き続きお話を聞いてみたい興味深い取り組みだと感じました。

PROGは、河合塾と株式会社リアセックの共同開発による大学教育を通じたジェネリックスキル育成プログラムとのこと。参考URL: http://www.kawai-juku.ac.jp/prog/

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