人文社会科学部 塩崎さん

今回、「学生・先輩の声」に協力していただくのは、人文社会科学部 言語文化学科4年の塩崎さんです。何事にも積極的に携わる塩崎さんに、学生生活における英語への取り組みについてお聞きました。

 

Q: 卒業論文のテーマを教えてください。

塩崎(S): 18世紀イギリスにおける文学、市場経済からみるリチャードソンです。卒論は英語で書きました。英米コースでは英語で書くことが必須となっています。

 

Q: なぜ文学に興味を持ったのですか。

S: 実は学部に入るまでは経済や統計など数字に関わる分野が得意でした。文学は自分にとって正しいことが他人にとっては必ずしもそうではないことを教えてくれます。

 

Q: 好きな作家はいますか。

S: ジェーン・オースティンが好きです。作品が女性目線で描かれていて、私自身の人生観にも影響を与えてくれます。どう生きたら良いかについて、一つの指標を示してくれます。

 

Q: 卒論を書くまでどのように学んできたのですか。

S: 1、2年次では教養科目として、基本的な英文法やTOEIC演習の授業等を受講しました。また学科の共通科目として、専門のコースを選択する上で大切となる概論的授業を受講しました。3、4年次には専門科目を受講し、多様な文学作品に触れました。同時にゼミに所属し、イギリス文学についての論文の書き方を学びつつ、卒論のテーマを絞っていきました。

 

Q: 卒論を書いてみてどう感じましたか。

S: テーマを絞ることやアウトラインを考えることがとても大変でした。指導教官のサポートのおかげで書き上げることができたと思います。

 英語でパラグラフを書いていくことについては、アカデミック・ライティングや文学の授業においてレポートを書く機会が何度かあったおかげで、フォーマットなどを学んでいくことができました。また、海外留学の経験があったため、英語で書くことには慣れていたかもしれません。

 

Q: どちらに留学されたのですか。

S: 協定校だったスウェーデンのヨーテボリ大学に行き、大変苦労しました。日本では頑張ったと思っていたのですが、向こうに行って打ちのめされました。数百ページの文章を読み、それを要約し、さらに自分の意見を書くという宿題が毎週出ます。自分に背景知識が無いことも痛感しました。しかし、何度も何度も書かないと行けない状況に直面し、すごく鍛えられました。

 受講したあるクラスでは週3コマあり、各授業で毎回800語のレポートが出ました。そのために英文20ページぐらいずつ読んでいたので、レポートのためだけでも60ページを読みました。それに加え、授業の予習のために教科書を100から200ページは読みました。ギリギリの状況を経験すると、人間やる気があればできるんですね。

 日本では他人との争いで、自分との競争というか自分を常に追い込む状況にありませんでした。したがって、自分の中で良いものを残したいという強い気持ちや、知った先には何があるんだろうという探究心が湧いてきませんでした。

自分が知っていることが全てだとも思いがちです。それ以外にも可能性があるのに、それに気づいていなかったら、それはすごく危険です。海外留学を通して、多くのことを知ることができてよかったです。卒論なども知れば知るほど面白くなるだろうなと思いました。

 

Q: 海外留学するまでの経緯を教えてください。

S: 1年次、教養英語科目のリーディングとTOEIC演習を受講しました。前期終了後に受験したTOEIC IPテストでは自分の英語力の無さを痛感しました。英語の先生になりたいという思いはあったので、その後、英語を一生懸命勉強し、ある程度の得点を取得しました。

 それ以外にも、大学で何かをやっておきたいと思ったので、2年次にカナダに短期留学しました。そこで自分が思ったより人見知りすることを自覚しました。また声が小さかったためか、自分が話した英語が伝わらなかったことも非常に悔しい経験でした。英語をしゃべることができるようになりたいし、海外の友人を作りたいと強く思い、次は一年間留学に行くと決めて、実際にスウェーデンに行きました。

 スウェーデンを選んだ理由は人柄が日本人と似ていることです。英語を勉強するために訪れる学生と仲良くなりたいとは思わなかった。現地の人または現地の言葉を学びに来ているアメリカ人やカナダ人と仲良くなりたかったのです。授業はほとんどが英語で行われました。住まいは学寮で、キッチンを8人でシェアし、日本人は全くいないので、会話はほぼ英語で行いました。はじめの頃、閉じこもりたい気持ちを抑えて、1日に1度は外に出ようと決めました。授業の無い日は4人の友人と2時間ずつスケジュールを組んで半強制的に会話の場を設定しました(笑)。

 

Q: 留学で印象に残ったことは?

S: 柔軟性は確実につきましたね。自分にとって当たり前でないことが受け入れられるようになりました。自分が憤慨してしまいそうな時にぐっと我慢して一度状況を見ようと思えるようになりました。ある時、机の上に土足で上がって煙草を吸っている人に出会ったのですが、ひょっとしたら意味があってこの人はこんなことをしているのかもしれないと思い、なんでなんだろうと観察をしてみました。結局、その行為自体にあまり意味は無かったようですが。私も心が広くなったかな。いろいろな人がいて面白いなと思えるようになったし、そこからいろいろなインスピレーション(自分が考えつかないようなアイデア)がもらえる気もします。

 

Q: 就職活動の時には英語を売りにできましたね。

S: 英語ができるとは言いませんでした。英語で会話した際に、面接官の方が判断されることなので。大変な経験を通して、実際に多くの人と関わったことや、その時どう英語を勉強したかなどの過程をアピールしたと思います。

 

Q: 新入生や後輩へアドバイスをお願いします。

S: 「迷ったら進め」です。まずは試みてみないと、それが良いか悪いかもわかりません。悪かったら別の選択肢に進めば良いのです。留学も迷ったら行く。お金がない状況に直面したら、勉強して奨学金をもらうという選択肢もあります。ほかの語学をやってみようかなと思ったらGO! です。駄目だったら「私に合っていないんだ」と理解し、その選択肢は消していくことです。

 英語学習については、もし英語で上手に話したかったら、とにかくしゃべることが大切です。なにがあってもしゃべる。自分が英語をしゃべらなければならない環境にまず飛び込むのが良いと思います。地域ではなく人の中に飛び込んでいく。スウェーデンでは日本人のコミュニティがあるし、日本語を話したいスウェーデン人のコミュニティもある。でも、英語しかしゃべらないコミュニティもあるので、そこに飛び込めるかどうかというのが、勇気が必要なことだけれども、大切なことだと思います。つらかったけど、留学は良い経験になりました。

 それから、卒論はテーマ決めと構成が極めて重要なので、早めに取り組むことですね。

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