小早川真由美・小町将之(大学教育センター)

 2013年8月10・11日に第39回全国英語教育学会北海道研究大会が北星学園大学にて開催されました。全国英語教育学会は大学の先生方だけでなく,多くの小中高の先生方や大学院生が参加するのが特徴で,今年度も2日間にわたり自由研究発表や事例報告,課題研究フォーラム・ワークショップなどが企画されていました。
 初日の午前は第二言語習得研究で著名な白井恭弘先生により「外国語学習の科学:SLAの知見をいかに英語教育に生かすか」というテーマで特別講演が行われました。特別講演を聴き,インプットとアウトプットの役割について,改めて考えることができました。特に強調されていたのは,教材を使ってインプット(聞くこと・読むこと)とアウトプット(話すこと・書くこと)をさせる場合,理解可能なインプットをさせることと同時に,アウトプットさせてからインプットをすることがより効果的であるという点です。学習者はアウトプットすることでL2とのギャップに気づくため,インプットの必要性が高まり,インプットによる習得が促進されます。英語授業ではアウトプットさせて終わりにするのではなく,その後さらにインプットすることが重要だと再確認しました。
 2日目も自由研究発表を聴きましたが,特に興味深かったのは「大学における英語授業での日本語使用に関する学生の意識:外国人教師と日本人教師による違い」というテーマでした。静岡県立大学で実施された調査によると,日本人学生は,外国人教師と比較して,日本人教師に対して母語(日本語)を使用することをより望むという結果が示されました。また,外国人教師に対しても日本語の使用を望んでいるとのことで,英語と日本語の併用および使い分けを工夫することが大切だと感じました。この結果は今後の授業で大いに参考にしたいと思います。

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