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インターンシップ専門人材養成研修会を開催しました。

ふじのくに地域・大学コンソーシアム インターンシップ推進委員会では、2018年2月28日、静岡市内において、静岡県内でのインターンシップの拡充と質的向上にむけた取組の一環として、専門人材(大学や企業等でインターンシップのプログラム設計から学生のマッチング、教育指導等に関わる方)を対象とした研修会を開催しました。専門人材については、「『インターンシップ推進に当っての基本的な考え方』の見直し」(文部科学省,2014)で、「大学等はインターンシップに関する専門的知見を有する教職員の育成を行うとともに、大学等と企業等が協力して、受入れ拡大のためのインターンシップのプロジェクト設計や、大学側と企業側のニーズのマッチング等を行う専門人材(コーディネーター等)の育成・確保が必要である」と示されていますが、各事業所、大学等での育成は難しいのが現状です。そこで毎年、各事業所、大学等の関係者に広く呼びかけた研修会を企画し、技能向上とともに専門人材同士の交流にも生かしています。 今回の研修会では学校関係者10名、企業・団体担当者33名が参加し、下記プログラムを実施しました。

【会場・時間】
ペガサート静岡市産学交流センター(B-nest)6Fプレゼンテーションルーム(静岡市葵区御幸町)
【プログラム】
11:00- インターンシップ事例発表
・「学習サイクルを回すインターンシップの試行モデル」
静岡大学学生支援センター 准教授 宇賀田栄次 氏
・「学生の教育機会としての就業体験講座-企業活動を通じた地域貢献の取り組み-」
株式会社ドコモCS東海 静岡支店 企画総務部長 野崎浩史 氏

13:15- ワークショップ
・「大学と企業がともに考える教育的効果の高いインターンシッププログラム」
静岡大学浜松学生支援課就職支援係 川合智之 氏(進行担当)

インターンシップ事例発表

「学習サイクルを回すインターンシップの試行モデル」
静岡大学学生支援センター 准教授 宇賀田栄次 氏

大学が考えるインターンシップの教育的効果とプログラムについて静岡大学で2017年度に開講した「地域創造インターンシップⅠ」をモチーフにして発表されました。

(内容)
企業では、1dayを中心にインターンシップ実施数は拡大しているが、学生と企業との「仕事理解」「企業理解」に差が生じ、入社後のミスマッチにもつながりかねない。一方で、2018年2月に始まった文部科学省「大学等におけるインターンシップの届出制度」では、インターンシップを採用活動とは切り離し、大学と企業が協働する教育的効果の高いインターンシップを推進する方向にあり、企業でのインターンシップもこれを踏まえた対応が望まれる。
2017年度、静岡大学で開講した「地域創造学環インターンシップ1」では、学生が実習前の授業を通じて自身の探究テーマを仮説立てし、実習を通して検証s_IMG_1956するという学習サイクルを取り入れた。企業の知的資本を実習体験に基づき「事実」、「解釈」、「主張」の3つのフレームを意識しながらで表現することで、知識の再構造化が図られ、学生は自律的な学習意欲が醸成される。教育的効果を訴求する上では、測定可能な目標立てが必要となるが、「知識理解面」「取組姿勢面」「職務遂行能力面」のそれぞれにおいて、ルーブリックを用いた評価を行うことで「仕事理解」「企業理解」についても大学、学生、受入企業と同じ物差しで測ることができ、大学と企業とが協働したインターンシッププログラムを実現できる。

 

「学生の教育機会としての就業体験講座 -企業活動を通じた地域貢献の取り組み-」
株式会社ドコモCS東海 静岡支店 企画総務部長 野崎浩史 氏

株式会社ドコモCS東海 静岡支店における「地域に根付く人材の育成」を目的とした就業体験講座の取り組みについて発表されました。

(内容)
この取り組みはNTTドコモで実施している通常のインターンシップとは異なり、静岡大学と静岡ロータリークラブによる「地域に根付く人材の育成」を目的とした取り組みに共感し、株式会社ドコモCS東海 静岡支店が地域貢献活動の一環として実施したものである。実習は5日間のカリキュラムで構成され、学生が静岡大学の講義で学ぶ「3つのフレーム(事実・解釈・主張)」を「実践フェーズ」に置き換えて、プログラムに反映している点が特徴である。
参加学生は、5日間でドコモショップの現状や課題を把握・分析するとともにその対策を検討し、最終日にはドコモショップの店長に対して“店舗で実現可能な”企画内容をプレゼンテーションする。そのプロセスでは、学生が主体的に多くの社員と関わりながら最終ゴールに向かうよう工夫されており、「3つのフレーム」を自らの経験や体験を通じて「実践レベルでの学び・気づき」に繋げられるようカリキュラム設計されている。
このように多くの社員が関わりながら効果的に実行できた背景には、今回の受入れにあたって、トップ自らが高い意識を持ち積極的に社内メッセージを発信するなど、全社員が当事者意識を持って学生を受け入れられたことにある。
なお、s_IMG_1967社員と同じフィールドに立って策定した企画内容の一部は、今後、実際の店舗に取り入れることが検討されており、学生の成長だけでなく受入れ企業にとっても有益なものとなった。
これらの取り組みを通していえることは、企業規模の違いがカリキュラムづくり等に影響を及ぼすものではなく、早い段階から大学側と連携しながら、「受入企業の立場として大学での学びをいかにプログラムに反映させていくか」、「学生に対する実習前の“動機付け”や“ゴール設定”をどのように実施するか」など全社的に取り組むことが重要である。

ワークショップ

「大学と企業がともに考える教育的効果の高いインターンシッププログラム」
静岡大学浜松学生支援課就職支援係 川合智之 氏(進行)

参加者の抱える課題やこれまでの取り組みを共有した上で、教育的効果を測定・評価できる仮想のインターンシッププログラムについて学校、企業担当者が協働し、グループでまとめました。

(内容)
グループワークでは、インターンシップの教育的効果を意識し、参加学生のインターンシップ実施後に期待する姿や成長を具体的に想定した上で、「実習前」、「実習内容」、「実習後」のフェーズにおけるインターンシッププログラムを設計した。各グループとも限られた時間の中で意見交換し、学校側の役割、企業側の役割を明確にすることで、仮想の学生像の成長について効果測定可能な指標(ルーブリック)を設定し、それを達成するために実習前から実習後までをトータルで考える教育的効果の高いインターンシッププログラムについて理解を深めることができた。
今回の研修会には企業関係者が多数参加し、グループでは忌憚のない意見交換が行われ、参加者からは今後のインターンシップ実施について参考になったとの意見が多数あった。また学校関係者からも企業の生の声を聞くことができ貴重な機会であったとの声があった。このように、インターンシップ関係者の生の声をお互いに聴く機会は学校、企業担当者にとって有益であり、関係各位のインターンシップ設計に生かしていただけるよう工夫しながら今後も研修会を継続していきたいと考えている。
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