大学教育センター 小早川真由美

 2013年8月20日(火)~23日(金)にSPODフォーラム2013が愛媛大学城北キャンパスにて開催されました。「四国地区大学教職員能力開発ネットワーク」(通称SPOD)は,四国地区にある33のすべての高等教育機関が加盟するネットワークです。SPODフォーラムには毎年,全国さまざまな地域から,大学や高等専門学校の先生方だけでなく,多くの職員の方々が参加するのが特徴で,今年度も4日間にわたり43の多彩なプログラムが企画されていました。私はその中でも,21・22日に実施された3つのプログラムとシンポジウムに参加しました。
 21日午後は「教えずに学ばせる授業:自律学習プログラム入門」に参加し,徳島大学の坂田浩先生が実践されている「Learning how to learn」の授業について学びました。特に興味深かったのは,学生が自らの力で英語学習を実践することが最終目標となっていて,効率的に自律学習を計画・実践できるように授業が設計されている点でした。英語学習に対して不安を抱いている学生や自信のない学生,学習を先延ばしにしてしまう学生に対しては授業中の学習支援だけでなく,授業外での学習カウンセリングなど,学習環境を充実させることが重要だと再確認しました。
 22日午前は「学生の想いを聞き出す,引き出す:学生支援,はじめの一歩」のプログラムに参加し,他大学の職員の方たちとグループで「学生と接している中で悩んでいることや挑戦してみたいこと」について話し合いました。それぞれの部署や立場によって学生への対応はさまざまで,学生への接し方は異なりますが,学生の想いを引き出すためには話しやすい雰囲気を作ることが大切だと思いました。このプログラムでは実際に初対面の学生さんたちと話し合う機会があり,具体的な学生のニーズや想いに触れることができました。
 22日午後は「授業アンケートを活用した授業改善」のプログラムに参加し,各大学で実施されている授業アンケート用紙を見比べながら,授業アンケートで何が分かるのか,授業アンケートの種類や目的,効果と限界について考察し,どうすれば授業の改善に結びつけることができるのか,グループ活動を通して検討していきました。特に興味深かったのは,授業評価アンケートは自らの授業実践を顧みるためのデータであり,測定と評価を分けて考えることが重要であるという点でした。この点については前学期の授業アンケートを見直しながら再検討し,後学期以降の授業に活かしていきたいと思います。
 SPODフォーラム2013では「ポートフォリオによる教育の質向上」が全体テーマとなっていることから,22日午後には「ポートフォリオは大学教育の質向上に貢献できるか?」というテーマでシンポジウムが行われました。以前から学生が学習する目標や内容,成果について記述するラーニング・ポートフォリオは知っていましたが,教員のティーチング・ポートフォリオ(教育業績記録)やアカデミック・ポートフォリオについて初めて知ることができました。教員の教育業績もしくは全般的な業績の記録として,FDや業績評価ツールとして,ティーチング・ポートフォリオやアカデミック・ポートフォリオを導入する大学が増えているということが,大変興味深かったです。SPODではポートフォリオを重視しているため,これまでに何度も教職員向けのポートフォリオ作成ワークショップを開講してきたとのことで,このような貴重な機会があれば,またぜひ参加させていただきたいと思いました。

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