(農学部学務係員 増田 久美子)

 この度、大学教育センター松尾由希子先生から「静岡県教員採用試験ガイダンス」に関し、
原稿の依頼を受けました。ひとつ返事で答えたものの皆様にお伝えする事が難しく、拙い文章ではありますが、ひとりの職員がこれまで携わってきた教職に対する関わりを述べさせていただきます。

 私が教員採用試験ガイダンスに出席させていただくようになりまして、4回目となります。
平成24年11月29日(木)に行なわれましたガイダンスは教員養成学部以外の学部生、大学院生の中で教員を志す意思のある方々を対象に静岡県教育委員会様から現場や教員が求められる人材についてお話しをいただけるガイダンスでした。

 今年度は実際、模擬面接指導など個別、集団あらゆる角度から適格なアドバイスも御指導くださる機会もございました。今回、開催されましたガイダンスも教室が満席となり、高等学校中心に教員生活とはどのようなものか、具体的に1日の流れ、年間計画、組織等、現場に関わる実態を説明してくださりました。

 各都道府県により掲げる人材はそれぞれありますが、何事にも共通して言えることは、人間対人間であり、教育的愛情をいかに注げることが出来るかということでした。

 愛情・・・これは深い意味があります。「良い事は良い」、「悪い事は悪い」これもひとつの愛情です。お給料を頂くだけではない、生徒から学ぶ事が出来るのです。

 時代により、教育の現場は様変わりしているのですが、変わらないのは、生徒ひとりひとりの輝きのある原石、純粋さ、その成長や導きを関わる事も教師ゆえの体験です。

 ここ数年は教員採用数が増員されると、以前、教育委員会の方がおっしゃられておりましたが、現実はまだまだ高いハードルではないかと思える倍率です。出席されていた学生さんたちの目はやはり、合格率、特に先輩方の結果にくぎづけでした。

 このようなガイダンスが開催されたことはここ数年です。まだまだ教員採用試験の取り組みには、通過点ではありますが、ここまで辿り着くことが出来ましたのは、大学教育センターの諸先生方のおかげだと思います。今後、もっと多くの先生の声を聴き、教育実習での現場を知り、大学生活で実践を積み、何事も挑戦して欲しいことを願うばかりでした。「教員免許を取得したい」、「教員になりたい」と目標のある学生さんには、全力で大学の先生も事務方もサポート出来たらと思います。

 これまで私が所属している学部では、中学校免許が取得出来ない事によってどんな方法があるか、卒業後の教員免許の取得方法など様々な問い合わせを受けた事により、私自身も教職について、学ぶものが数え切れないほどありました。現在、教職履修者は年々、減少傾向にありますが、教員志望者がひとりでもいる限り、応援したいと思う気持ちが日々大きくなっています。また、私一職員が参加する事により、日頃忘れかけていたものを蘇らせてくださる機会の場でもありました。当たり前のことではありますが、学ぶ事が出来ること、やりがいのある職業であること、この仕事に就いて良かったと思えること・・・気がつかないことや見えないことが実は大切なものだったりします。私達、職員も学生さんたちとふれ合う機会、向き合う機会は多いにあります。そこで今、自分自身は何をすべきか考えさせられました。

 今後もこのような場を作ってくださること、学生さんへの将来の手助けとなるように大学職員も寄り添う、相談出来る場であることを心掛けたいと思います。

 ひとつの免許を取得することが、社会人にとってはいかに難しいか、これは痛感するものでありました。私立大学では卒業生に対して、修得出来る制度がありますが、静岡大学でも近い将来、取得出来る可能な窓口になれるように検討して頂きたい希望もあります。

・・・最後にエピソードをひとつ・・・

 合唱コンクールの練習を終えたが、まだまだ練習がしたい。しかし、学校で練習する事が出来ず、どこで練習をしようか迷い、ある公民館を借りて練習する事になりました。公民館は使用料が必要でしたが、お金を誰も持ってはいなかったそうです。館長さんは、使用料は必要ないとおっしゃってくださったのですが、そのクラスの生徒さんはそれでは感謝の気持ちをこめて、御礼に館長さんの前で練習した歌を披露したそうです。館長さんはその歌声に、その行動に感動し涙が溢れ、止まらなかったようです。この出来事は、後日、学校に知らされました。クラス担任であった教師はこの出来事を、自分の知らないところでこのような出来事があったことに、深く生徒の純粋さをかみしめたそうです。

 教育現場ではたくさんの課題も抱えていますが、このような胸に残る、心に沁みる日常が存在しています。自分達で考え判断して、行動する・・・このお話しを聞いた学生さん達は、どう感じ、何を得たのでしょうか?ガイダンスとは大きな存在、欠かせない場でもあることを再認識させられました。

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