1.ポートフォリオシステムの概要
- 本学では、履修登録やレポート提出等の各種機能を提供する「学務情報システム」において、学生・教職員がポートフォリオシステムを利用できる環境を提供しており、学籍、成績、指導教員等のデータをリンクさせながら運用することが可能となっています。
2.機能の大まかな構成
- ポートフォリオシステムは以下の4つの機能で構成されています。
(1) 学修成果シート
(2) 活動記録
(3) 成績ダッシュボード
(4) 履修カルテ - このうち、(1)の学修成果シートが中心的機能として位置づけられ、各学期の目標・成果登録を学生が入力し、指導教員がコメントを返すスタイルで、卒業に至るまでこれら毎学期の記録が蓄積されていくような設計になっています。
- (2)の活動記録は学生がボランティア活動や教育実習時の日報などをの活動を記入できる機能です。任意項目ですが、大学生活上の様々な活動記録とその振り返りに活用することができます。また、記事は指導教員の他、学内の任意の学生又は教職員に公開することが可能です。
- (3)の成績ダッシュボードは、単位修得状況や達成度・評価状況を確認することができます。「単位修得状況とGPA」エリアでは、累積修得単位や年度別修得評価、GPA 分布を確認できます。なお、本画面ではGPA計算対象とならない科目の単位数は計上しません。
- (4)の履修カルテは教育職員免許状の取得に必要な科目の履修状況や、課題状況、体験実習の記録などができる機能です。免許状を取得するために必要な科目の成績取得状況の確認や、教育実習等の事前事後指導等に活用します。
3.運用主体に応じた設計変更
- 学修成果シートの目標や成果登録の入力項目は、運用主体の考えるテーマに応じて、ある程度自由に設定することができます。2025年8月までに、以下のようなシートがそれぞれ該当する学生に対して公開されています。
(1) キャリアポートフォリオ
| 概要 | 在学中の学内外での活動記録を蓄積し、就職活動でのアピール材料を準備するための様式。 |
|---|---|
| 運用主体 | ポートフォリオシステム運用支援連絡会 |
| 対象学生 | 全学部生・大学院生 |
| 運用期間 | 2014年度前学期~ |
(2) 社会学科ポートフォリオ
| 概要 | 全学版のキャリアポートフォリオに「ディプロマ・ポリシー達成度グラフ」、「コース・研究室等配属意向」、「生活状況」の入力欄を追加した様式。 |
|---|---|
| 運用主体 | 人文社会科学部社会学科 |
| 対象学生 | 社会学科所属学生 |
| 運用期間 | 2018年度後学期~ |
(3) 言語文化学科ポートフォリオ
| 概要 | 全学版のキャリアポートフォリオに「ディプロマ・ポリシー達成度グラフ」、「履修プログラム申請」、「学修計画」、「卒業論文題目届」の入力欄を追加した様式。 |
|---|---|
| 運用主体 | 人文社会科学部言語文化学科 |
| 対象学生 | 言語文化学科所属学生 |
| 運用期間 | 2019年度前学期~ |
(4) キャリアポートフォリオ(法学科)
| 概要 | 全学版のキャリアポートフォリオに「ディプロマ・ポリシー達成度グラフ」、「法学科版『大学での学び』」の入力欄を追加した様式。 |
|---|---|
| 運用主体 | 人文社会科学部法学科 |
| 対象学生 | 法学科所属学生 |
| 運用期間 | 2014年度後学期~ |
(5) 経済学科ポートフォリオ
| 概要 | 全学版のキャリアポートフォリオに「指導教員面談用の必須設問」の入力欄を追加した様式。 |
|---|---|
| 運用主体 | 人文社会科学部経済学科 |
| 対象学生 | 経済学科所属学生 |
| 運用期間 | 2017年度後学期~ |
(6) 地域創造学環ポートフォリオ
| 概要 | 全学版のキャリアポートフォリオをワード添付方式に変更し、「学修テーマ報告書の提出」、「4年間の履修鋭角表の提出」、「年間履修計画表の提出」、「今学期授業の振り返り」、「履修計画の進捗状況」、「地域課題に対する取り組み」の入力欄を追加した様式。 |
|---|---|
| 運用主体 | 地域創造学環 |
| 対象学生 | 地域創造学環所属学生 |
| 運用期間 | 2016年度前学期~ |
(7) 交換留学ポートフォリオ
| 概要 | 協定校へ留学するにあたっての自己目標の管理や、定期的な提出物を取りまとめるための様式。 |
|---|---|
| 運用主体 | 国際連携推進機構 |
| 対象学生 | 交換留学参加学生 |
| 運用期間 | 2014年度~2015年度 |
(8) 海外渡航届/一時出入国・再入国届
| 概要 | 本来のポートフォリオとしての使途とは異なりますが、学生が海外渡航する場合、及び外国人留学生が一時出国・再入国する場合の届出について、ポートフォリオシステムのLiveノート機能を使いWEB申請ができるよう対応しています。 |
|---|---|
| 運用主体 | 国際連携推進機構 |
| 対象学生 | 外国へ渡航する学生 |
| 運用期間 | 2018年度後学期~ |
4.導入の経緯
- 本学におけるポートフォリオシステムの取り組みは、情報学部から始められました。NetCommonsベースで独自開発したJoy_Portと呼ばれるシステムを情報学部生に対して公開し、学部内の教員と連携しつつ運用及び検証が行われました。
- 学務情報システムのポートフォリオシステムの利用開始にあたっては、情報学部ポートフォリオWGのメンバーも加わった運用支援連絡会を立ち上げて、全学的な機能提供に向けた準備作業を進めました。
- 全学レベルでは、まず任意利用という形で「キャリアポートフォリオ」を展開、更に学科等での組織的運用も一部で始まり、利用場面が広がっていきました。
- これまでの主な経過は以下のとおりです。
[2011年]
情報学部学習ポートフォリオシステム運用WGにおいてJoyPortの企画・開発を進める。
[2012年4月]
JoyPortの試験運用が開始される。
[2012年5月]
情報学部の学生相談週間において、指導教員による相談時にJoyPortを利用することを奨励。
[2013年3月]
学務情報システムにポートフォリオ関係機能が追加される。
[2013年5月]
キャリアデザインの授業において、学務情報システムのポートフォリオの試験利用が行われる。
[2014年4月]
学務情報システム上で「キャリアポートフォリオ」の全学的な利用が開始される。
[2014年10月]
人文社会科学部法学科において、法学科版キャリアポートフォリオの利用が開始される。
[2015年3月]
交換留学ポートフォリオの機能が公開され、協定校への派遣学生に対して機能が公開される。
5.運営の組織
- 学務情報システムのポートフォリオ運用は、「全学教育内部質保証委員会」が主体となっています。
- 学部学科や国際連携推進機構等により組織的な運用がされている場合は、各組織内のWG等が企画・運用を担当しています。
- システム設定等の作業に関しては、教務課学務情報係がサポートを行っています。
