TOEICガイダンス開催報告

高瀬祐子・小早川真由美(大学教育センター)

1.TOEICガイダンス開催の趣旨
2013年6月13日(静岡キャンパス)と6月20日(浜松キャンパス)、各キャンパスにおいて「TOEICガイダンス」を開催しました。今回はじめての試みとなるこのガイダンスは「英語演習Ⅰ」の授業等を通して1年生から寄せられる「期末テストが不安だ」「400点以上取る自信がない」といった漠然としたTOEICへの不安を少しでも解消してもらおうと企画しました。対象は「英語演習Ⅰ」の期末試験としてTOEICテストを受験する1年生に絞り、TOEICに関する基本的な情報や勉強方法などTOEICを受けたことがない学生や、1回受けてみたけれど思ったようなスコアが取れなかった学生にとって有益な情報が入手できる場となることを意識しました。

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2.内容と参加者の感想
【主な内容】
・英語演習Ⅰの評価について
      履修案内に記載してある内容やTOEICのスコアがどのように成績評価に関わるか等。
・TOEICテストの形式
      TOEICテストに関する基本情報(リスニング45分、リーディング75分)や採点方法、各パートでどのような問題が出るか等。
・受験時の注意事項
      実際に受験する際にどのようなことに注意すればいいか、持ち物や時間配分などについて。
・勉強方法
  NET Academy2のTOEIC対策コースやおすすめ問題集などの紹介。
・問題演習
      静岡キャンパス:リスニングのパート3を一緒に解く。
浜松キャンパス:リーディング75分を実際にやってみる。
・個別相談
  ガイダンス終了後に個別に相談をする時間を設定。

各キャンパスの参加人数と学生から寄せられたコメントの一部を紹介します。
【静岡キャンパス】参加者:73名
「単位の取得についてよくわかっていなかった部分をしっかり理解できたのでよかったです。もう少し上級者向け(600点以上)のガイダンスもやってほしいです。」
「私はTOEICをはじめて受けるので不安と焦りでいっぱいでした。今回の話を聞いて落ち着いて対策できると思います。」「(練習問題を)他のパートもやってほしかった。」
「リスニングの時Directionsの部分の時間が意外に長いことがわかった。」
 【浜松キャンパス】参加者:43名
「TOEICについて何も知らなかったけど、今日のガイダンスを聞いて、形式や対策、注意点が分かってよかったです。」
「まだ一度も受けたことがないTOEICに対して、イメージが浮かぶような説明でよかったです。ALC NetAcademy2を積極的に活用して、TOEICの本番に備えていこうと思います。」
「TOEICの形式や成績評価法だけでなく、勉強法やおすすめの参考書など知ることができたため、これから何をすればいいか考える時に、非常に役立つと思った。」

3.所感
【静岡キャンパス】担当:高瀬
 「先生、400点取れそうもない。」「そもそもTOEICってなに?」こんな学生の声に応えようと今回のTOEICガイダンスを企画しました。入学当初、多くの新入生はTOEICに関して知識も情報もなく、漠然とした不安を抱いています。どのような形式のテストなのか、どんな勉強をすればいいのか、そして「英語演習Ⅰ」の評価とどのようにかかわるのか、など基本的な情報を正確に伝えてあげることがまずは重要だと感じました。今回は急遽ガイダンスの開催を決定したため、開催時期や回数などを十分検討することができませんでしたが、来年度は事前に準備し、時期によって内容を変えたり、レベル別に開催することなども視野に入れて考えたいと思います。
具体的には、4月下旬から5月上旬に予定されている第1回目のTOEIC IPテストの前にTOEICの形式や問題を解く際の手順など基本的な情報を中心に説明するガイダンスを開催します。そして、6月下旬から7月上旬に目標とする点数別(400点以上をめざすレベルと600点以上をめざすレベル)に分けて開催し、時間配分や目標点数に合わせた効果的な取り組み方など的を絞った内容を説明できればと考えています。
 入学当初からTOEICに関する正しい知識を持ち、実際に受験し、長期的な目標をたてて英語学習に取り組むことが大切です。ただ単位を取得するためにTOEICを勉強するのではなく、就職活動をはじめとするあらゆる場面において自分の英語力をアピールする手段として学生が活用できるようにサポートしていきたいと思います。

【浜松キャンパス】担当:小早川
 浜松キャンパスでは5月11日と6月1日にTOEIC IPテストが実施されました。今回のガイダンスには、返却されたスコアシートを見てさらに得点を伸ばしたい学生や、まだ一度もTOEICを受けたことがない学生など、43名が参加してくれました。今年度から新カリキュラムがスタートし、TOEICテストの結果が「英語演習Ⅰ」の評価とどのように関わるのかきちんと把握するためには、履修案内を見るだけでなく、直接説明を聞くことによって理解を深めることが重要だと感じました。今回のTOEICガイダンスは単発での開催となりましたが、今後もTOEICのテスト形式や受験する際の注意事項、TOEICの勉強法や教材などについて説明やアドバイスしていくことで、学生が抱えている不安を和らげ、まずは400点突破、そしてさらなるスコアアップをめざして取り組んでもらいたいと思います。
 浜松キャンパスではガイダンス終了後、私が担当する「TOEIC演習」の授業で、受講生31名と一緒に1年生の希望者8名が、TOEICリーディングセクション(75分・100問)を一通り解く練習を行いました。実際にTOEICの問題を解く経験をしたことにより、「Part 5, 6に時間をかけすぎて、Part 7で時間が足りなくなってしまった」、「分からない単語が多かった」、「集中力が持たなかった」などの発見があったようです。また、学生からのコメントで「TOEICを実際に経験できる場を増やしてほしい」、「パート別の勉強法も知りたい」、「もう少し時間を増やして、TOEICの内容をもっとやってほしかった」などの要望があったため、ガイダンスに加えてTOEIC勉強会を開催するなど、学生をサポートできるような体制を工夫していきたいと考えています。