AWSの年次カンファレンス『re:Invent』に参加した松澤 武志さん
松澤 武志さん(NRIネットコム株式会社)

【データサイエンスで広がる未来】

こんにちは。NRIネットコム株式会社の松澤武志と申します。現在はアプリケーションエンジニアとして、Webアプリケーションやデスクトップアプリケーションの開発に携わっております。
 しかし、私は大学では農学を専攻しており、当初は情報分野の知識をまったく持ち合わせていませんでした。そんな私がどのようにしてWebアプリケーション開発に興味を持つようになったのか、ぜひご覧いただければ幸いです。

Pythonに触れ、ものづくりの楽しさを見出す

私はもともと環境問題に漠然と関心があったため、農学部の地域生態環境科学コースに進学しました。履修科目も、生態学や造林学といった分野のフィールドワークや講義が中心でした。そのため、研究室に所属するまではPCは講義で利用する程度で、プログラミングの経験は一切ありませんでした。PCゲームすら遊んだことがなく、ファイルとフォルダの違いすら分からないほど、PCとは縁のない大学生活を送っていました。
 ところが研究室に配属されると、UAVで取得した点群データや画像データを用いた研究に取り組むこととなりました。ここで初めてPythonというプログラミング言語に触れ、機械学習を用いたデータ解析を行いました。当時は、「農学部なのにプログラミングをするのか」と驚きました。しかし実際に独学で触ってみると、エラーメッセージに悩まされることも往々にしてありましたが、それでも一日中コーディングに没頭してしまうような日々を過ごすほど、のめり込んでいきました。
 Pythonは生成AIやデータ解析の分野に強みを持つ一方で、Webアプリケーションのバックエンドとして利用されることもあります。そこで好奇心から、Streamlitというフレームワークを使ってWebアプリケーションの個人開発に挑戦しました。解析とは異なり、自分で考えたロジックをそのままアプリケーションという形にできることに、「ものづくり」の楽しさを強く感じました。
 そして、「ものづくり」の意欲からWebアプリケーション開発に興味を持ち、現在アプリケーションエンジニアとして開発に携わっています。

システムエンジニアの仕事

私は配属当初、産業系のお客様向けのWebアプリケーションの開発に携わりました。
 開発では、既存システムへの新規機能の追加や既存機能の改修を行い、複数の開発タスクをまとめてリリースすることで、お客様にご利用いただけるようにします。
 作業の流れとしては、まず担当するタスクの実装方法を調査し、次にテストケースを作成します。その後、必要なコードや技術を調べ、システム特有のコード規約を守りながら実装を進めます。機能修正は一筋縄ではいかないことも多く、当初の調査内容と異なる実装が必要になる場合も少なくありません。その後、テストとレビューを経てタスクが完了します。
 レビューを通過し、一つの開発タスクを完了できたときには大きな達成感があり、その達成感こそが仕事のやりがいにつながっています。

顧客定例

週に一度、お客様と定例会議を行います。会議では、システムの開発進捗や共有事項をお客様と共有します。しかし配属当初は、先輩や上司、さらにはお客様がお話しされる内容についていくことができませんでした。システム開発には技術的な知識だけでなく、お客様が求めるビジネスの背景や目的を理解することが欠かせないからです。
 そこで、会議中に理解できなかった用語や内容は定例後に確認し、先輩や上司に質問するようにしました。こうした積み重ねによって、少しずつビジネス面の知識を身につけることができました。

リモートワークで利用しているデスク。電動昇降デスク、キーボード、マウスがお気に入り
松澤 武志さんがリモートワークで利用しているデスク。電動昇降デスク、キーボード、マウスがお気に入り

新プロジェクトでの活躍

そして2年目の7月からは、新プロジェクトに抜擢され、現在はデスクトップアプリケーションの開発に取り組んでいます。
 新プロジェクトのチームは、私とベテラン社員の上司の少数体制で構成されており、さらにお客様と密なコミュニケーションをとるために週に数回客先で仕事を行います。これまでは若手社員に囲まれ、客先に出向くことも数回しかなかったため、環境の変化に最初は戸惑いました。しかし現在では、お客様と良好な関係を築けています。
 ありがたいことに、開発成果に対してお客様から感謝のお言葉をいただくこともあり、そのたびに素直に嬉しく思います。既存コードの改善点を見つけ、自分なりの実装方法を提案した際に、それをお客様から直接評価していただけることもあり、大きなやりがいを感じています。

**自己研鑽から2025 Japan AWS Jr. Championへの選出へ**

業務の取り組みももちろん重要ではありますが、自己研鑽にも精力的に取り組んできました。具体的には、資格取得とブログ執筆・登壇といったアウトプット活動です。
 資格は基本情報技術者試験、応用情報技術者試験のほか、クラウドサービスの一つであるAWS(Amazon Web Service)の認定試験を5つ取得しました。また、JavaやAWSに関するブログの執筆をこれまで約10本行い、技術的な登壇も5回ほど経験しています。
 業務外の時間を活用した自己研鑽は大変に感じることもありますが、資格を取得できたときやブログを完成させたときには大きな達成感があります。さらに、こうした取り組みは目に見える実績となり、評価されやすいというメリットもあります。
 さらに、私のアウトプットの姿勢が評価され、ありがたいことにAWSの認定プログラム「2025 Japan AWS Jr. Champions」に選出されました。今後も技術的なアウトプットを継続し、AWSに限らず幅広い分野で技術的にリードできる人材となれるよう努めてまいります。

【システムエンジニアを目指す後輩へのメッセージ】自走力とコミュニケーションが鍵

システムエンジニアに必要な力

私は就職活動にあたり、多少のプログラミング経験を積みましたが、実際にはプログラミング経験そのものよりも、システムエンジニアには「自走力」と「コミュニケーション能力」が重要だと感じています。
 まず「自走力」についてです。業務面・技術面で分からないことは多々ありますが、先輩や上司は多忙であるため、何でもすぐに質問できるわけではありません。さらにシステムエンジニアには、最新技術のキャッチアップや資格取得など、日々の学びが求められます。したがって、自分で調べ、課題を解決する力が欠かせません。自走力が身につくと、「この技術ならこのドキュメントを読めば理解できる」といった形で、自己解決できる範囲が広がっていきます。
 次に「コミュニケーション能力」です。システム開発はチームで取り組むことがほとんどであり、プロジェクトリーダーへの進捗報告や不明点の確認など、常にコミュニケーションが発生します。対面に限らず、チャットツールで複数人に向けて情報を共有する場面も多いため、状況に応じた適切な伝え方が求められます。
 私自身、当初は分からないことを逐一先輩に質問していましたが、それでは先輩の貴重な時間を奪ってしまうことにもつながります。その経験から「自走力」と「コミュニケーション能力」の双方を意識的に磨いてきました。これらを身につけることで、システムエンジニアとしてより円滑に業務を進められると考えています。

最後に

システムエンジニアの仕事は、大学で情報系を専攻していたかどうかに関わらず学ぶことが多く、時には大変さを感じる場面もあります。しかし、経験を積むにつれて開発の面白さを実感できるようになり、非常にやりがいのある職業だと感じています。
 もし少しでもシステムエンジニアという職業に関心を持たれたなら、ぜひ挑戦してみてください。

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