【山本好比古・大学教育センター】1日10分の英語時間

1日10分の英語時間

大学教育センター 山本 好比古

今回は英語学習に関して、私が普段授業で自分の学生達にアドバイスしている英語学習法を紹介したいと思います。英語学習と言っても沢山の学習方法があり、個人でどの学習方法がやりやすいのか、いろいろ異なると思いますが、自分が普段、学生達にアドバイスしているのが、「英語を勉強する時間」と「英語に触れる時間」を分けてみる事です。前者は、普段の大学の英語授業で英語を学ぶ学習法で、受講している英語科目をその科目の担当の先生の指示に従って真剣に勉強すれば、自然と英語力は身に付くと思います。後者は、英語を「勉強する」と捉えずに、自分の自由時間に英語に触れる時間を作ると言う事です。

例えば、自分が英語圏の国で旅行している、または留学している事を想像してみてください。滞在先で少し疲れたから、テレビでも見てみようかと、滞在先でテレビを付けたりすると、おそらく英語のテレビ番組が放送されていると思います。そして、そのテレビ番組をなんとなく見る事になるかと思いますが、この時、「よし、これから英語を勉強するぞ」と気合いをいれて、テレビは見ないと思います。ただ、なんとなく英語が流れていて、「こんな事言っているのかな〜」とか、「こういう内容の番組かな〜」と、気軽にその番組を見ると思います。

このような環境を日本でも作ってみる事+実行してみる事が、私が学生達に勧めている「英語に触れる時間」です。私も留学していて大学での勉強に疲れた時、よく家でテレビを見たり、洋楽を聞いたりしていたのですが、もちろん全て英語でした。留学当初は、テレビを見ていても、その内容や話されている英語が理解できず、自分にイライラしていたのですが、繰り返し毎日テレビを見ているうちに、だんだん単語が聞けるようになり、英文が聞けるようになって行ったのを今でも覚えています。

なぜこのような「英語に触れる時間」を作る事が重要なのかと言うと、常に英語の勉強をする・・・と考えながら英語学習を続けていると、途中で息切れして、飽きてしまい、結局英語の勉強をやめてしまった・・・という経験が多いのではないでしょうか? 逆に、自分の空き時間に、自分が興味ある英語に触れてみる・・・と考えてみたら、英語学習も長続きするような気がしませんか?

このような環境を日本で作る事は比較的簡単に作れると思います。例えば、私がよく見るのが、現地の放送時間に合わせる必要がありますが、オーストラリアのチャンネル7のニュースです。
https://au.news.yahoo.com/video/watch/17174725/yahoo-7-live-sydney/#page1
インターネットで無料で視聴できるので、これをよく視聴したりしています。留学当時を思い出しながら、楽しんで見ています。また、電車やバスで移動するときは、大好きなAvril LavigneやKylie Minogueの曲をよく聞いたりもします。Avril Lavigneは日本が大好きのようなので、来日してライブしてくれる時には、必ずと言って良いほど、毎回彼女のライブに足を運んでいます。そして、時間がある時にはよくオーストラリア人の友達やホストファミリーに英語でメールしたりしています。このような感じで、英語を教えつつも、普段日常で英語に触れる時間を自ら楽しんでいます。

ここで大切なのは、何かしらの英語に触れる活動を“毎日”続けると言う事です。そんな事言われても、毎日そんな英語の時間をつくる暇はないと思われるかもしれませんが、1日10分だったら続けられそうではありませんか? もちろん、普段の大学での英語の授業に出席し、英語を勉強する事も大切ですが、せっかく大学で英語を勉強する機会に恵まれたわけですから、毎日英語に触れる時間を作り、英語を楽しむ事も、1年間続けてみてはどうでしょうか? 1年後の今頃、英語に関して、きっと良い事があると思います。