SPODフォーラム2013に参加して(技術部技術職員 高澤 大志)
技術部技術職員 高澤 大志
2013年8月20日(火)~23日(金)に開催された「SPODフォーラム2013」に参加させていただきました。SPODフォーラムは,四国地区の高等教育機関による,教職員の能力開発のための講習やシンポジウムが催される年1回の企画です。SPOD加盟校の皆様が自主的に運営されているとのことで、そのきめ細かく配慮に富んだ運営に大変感銘を受けました。SPODでは、FD(教員の能力開発)、同様にSD(職員の能力開発)にも力を入れており、他では体験できないプログラムが数多く開講しておりました。
今回、私が参加したテーマは「研究室運営方法のコツ」、「大学の危機管理~研究室マネジメントとハラスメント対応~」、「職員のためのキャリアアップ講座~科研費を題材にして~」という3テーマについて参加させていただきました。私は現在、電子工学研究所内の研究室に所属している技術職員です。この3テーマを選定した理由は研究室で20人以上の学生と接する毎日の中で何か役立つのではないかと単純に考えたからです。また、キャリアアップとして科研費(奨励研究)に応募したいとも考えていたため、それに役立つ知識を得られたらということで参加しました。今回参加しましたすべての研修は、グループワーキング形式で行われ、4,5人がグループとなりグループごとにそれぞれ意見を出し合って進めていくものでした。
1つ目「研究室運営方法のコツ」は、主に教員が多数を占めました。もし自分の研究室ができたらどのようなルールを作ってどのように運営していくかというセミナーでした。ここ最近、学生のコミュニケーション能力の低下や上下関係がなくなりつつあり、研究室の運営も時代や学生の変化に対応し、変化しなければならないというものでした。
確かに私が研究室で過ごした4年半を振り返っても新入生が年々変化していることをとても感じるところがありました。このセミナーに答えはありませんでしたが、学生が研究室へ参加を促す仕組み作りが重要であることがわかりました。
2つ目「大学の危機管理~研究室マネジメントとハラスメント対応~」は大学の危機管理としてハラスメント対策がとても重要であるというセミナーでした。研究室では学生とどのように接していくべきか。また、ケースメゾットとして実際に学生と教員の会話を読んで、どこがハラスメントなのかをグループで議論するものでした。近年大学ではハラスメント事件が多数起きています。これまで私は、細かいことはあまり考えずに学生と接していましたが、今回のセミナーを受講して、今後の学生との接し方や大学の危機管理について考えるきっかけとなりました。
3つ目「職員のためのキャリアアップ講座~科研費を題材にして~」は、主に職員が参加し、自分のキャリアについて考えるというセミナーでした。その中で科研費の奨励研究に採択され、それを進めていく中で自然と職員としてのスキルアップにつながるというものでした。実際に奨励研究に採択された2人の申請書の説明をしていただいた後、今自分の仕事にどんな問題があるかをグループワーキングで議論しました。その中から奨励研究につながるものを見つけ出し、グループで議論を行いました。「今どんな問題があるか」というところからつきつめて議論すると、今の自分に何が必要であるかということに対して深く考えることができました。そして、その問題について科研費の申請書に繋げていく方法について学ぶことができました。今年度の科研費はこの研修で学んだことを生かして申請をしたいと思います。
今回のセミナーでとても貴重な経験だと感じたことは、大学や立場の異なる教職員がグループとなり意見交換ができたことです。人それぞれ意見が異なることが多いものです。また、その意見をまとめるのはとても大変なことです。今回のセミナーでの経験は自分の大学の技術部や組織運営の中でも役に立つと思いました。
こうした貴重な機会を頂戴したことに感謝申し上げます。