着任のごあいさつ(大学教育センター特任助教 髙瀬 祐子)

(大学教育センター特任助教 髙瀬 祐子)

4月から大学教育センターの特任助教として勤務することになりました髙瀬祐子です。どうぞよろしくお願いいたします。

私は静岡県の富士市で生まれ育ち、現在も富士市に住んでいます。静岡大学の卒業生ではないのですが、私のまわりには静岡大学を卒業した友人や知人が大勢います。センター試験やTOEICの試験などを静岡大学で受験したという思い出もあり、非常になじみ深い大学です。地元の大学である「静大」で勤務できることをとても嬉しく思っています。

私の専門はアメリカ文学です。その中でも土地や家などの不動産やその遺産相続などが文学作品においてどのように表象されているのかについて研究しています。私は子供の頃から本が大好きで、暇さえあれば近所の図書館に行き、たくさん本を借りて読んでいました。そしてそのまま高校生になり、進路を決める際には迷うことなく文学部を選び、その後も文学への思いは冷めることなく現在に至ります。

しかし、最近は高校生の文学部離れが進んでいるようです。その主な理由は「就職に不利だから」ということらしいのですが、本当にそうでしょうか。私は大学院時代に長年ティーチングアシスタントとして文学部の4年生を見てきましたが、文学部だから就職に不利というようなケースはまったくありませんでした。(研究職のような専門知識を必要とする仕事は別ですが、就職と学部に相関関係はないような気がします。)むしろ面接官に大学でなにを学んでいるかについて聞かれ、「文学がいかに社会と関係しているか」を話し興味を持ってもらえたという話を多く聞きました。

 文学は社会と切り離された架空の世界だと思われがちですが、実際は社会に密接に関係しています。文学作品を研究する場合には、当時から現代までの経済、政治、法律から文化的・社会的背景、天災や犯罪まで調べることがよくあります。また、ニュースや新聞には載らないような、社会の表面に出てこない問題こそ文学作品を通して知ることができるのではないかと考えています。

 フランク・ノリスというアメリカの自然主義作家が「小説家の責任」というエッセーの中で、20世紀は文学の時代だと言っています。22世紀の批評家たちが20世紀の文明や特異性を知ろうとする時は文学を見るだろうと。私は21世紀の文学研究者として、文学を見て、アメリカ社会や国家について考えていきたいと思っています。

 文学のことばかり書いてしまいましたが、私が担当するのは共通教育の英語です。英語は言語なので、ただ英語を勉強するだけではおもしろくありません。英語を勉強して、「海外旅行に行ったときに英語で会話することができた。」とか、「好きな作品を原著で読むことができた。」とか「映画を見て字幕を読まなくても内容が理解できた。」など、英語が実際に使えた時に、英語を学ぶ楽しさが実感できると思います。

私は学生のみなさんに、卒業して英語を勉強する機会がなくなっても、日常生活に英語を取り入れてほしいと思っています。英語で本を読んだり、映画やドラマを見たり、英語のホームページにアクセスしたり、普段の生活に無理なく英語を取り入れ、それを楽しんで続けることで、急に英語が必要になっても柔軟に対応できるのではないかと思います。授業を通して、学生のみなさんが英語を学ぶ楽しさを感じ、なにか一つでも英語と関わることを続けてくれたら、とても嬉しく思います。そのために私も、よりよい授業ができるよう努力していきますので、どうぞよろしくお願いいたします。

 

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