着任のご挨拶(大学教育センター講師 翟勇)
私は中国のハルピンに生まれました。ハルピンは非常に寒いところで、氷祭りと雪祭りが有名な場所です。私はそんな寒いハルピンから、暖かい福岡にある九州大学の大学院に進学しました。九州大学で私は、言語学を勉強し、特に実験によって言語理論を検証する心理言語学の領域で研究を行いました。現在、大学院で得た知識を、実際に中国語教育の場で活かしながら、自身の中国語教育能力に磨きをかけております。福岡に住んでいる間、夏は本当に暑くて大変でした。今住んでいる浜松市は福岡と比べて涼しく、また静かな町ですが、福岡と同じように、人情味溢れる町だと感じています。
私は大学では「初修外国語(中国語)」と「世界のことばと文化」という2つの授業の担当をしています。私はこの2つの授業を通して、「国際社会に通用する人材」を育成したいと考えております。そのような人材を育成するには、単に語学力だけでなく、互いに理解し合える真のコミュニケーション能力を育成することが非常に重要です。
例えば、「ある言語を話せる」というだけでは、「国際社会に通用する人材」とはいえないと私は思います。「国際社会に通用する人材」になるためには、言語だけでなく、広い視点をもった上で、言語の奥に潜んでいる文化やものの考え方、さらに、社会、地理、歴史などを理解するべきだと思います。私は自分が担当する授業を通して、言語だけでなく、これらを知る大切さを伝えていきたいと考えています。
私が担当する授業では、このことを学生の皆さんに理解していただけるように、授業中、教科書だけでなく、(主に中国についてですが)ウェブ教材・写真・雑誌・ビデオなどを使って、授業の内容を豊かにするように工夫するつもりです。将来、外国で働きたい、海外企業と協力する仕事に尽きたいと考えている学生は、ぜひ私の授業に参加してみてください。