【山本 好比古・大学教育センター】留学のすすめ
日本の大学で英語を教えて今年で5年目になりますが、この時期、毎年学生から、「先生、英語が思うように出てこないのですが、どうしたらよいですか?」といった内容の質問を受ける事がよくあります。私自身も留学した最初の頃は、自分の言いたい事がなかなか出てこない事があり、自分でイライラし、凹んだ経験も多々ありました。
この質問に対する回答にはいろいろあるかと思うのですが、その回答の一つに、留学が考えられると思います。もちろん留学するには費用や渡航時期などの問題もありますが、静岡大学では留学プログラムも充実しており、これらを利用することも一つの手段だと思います。現在国際交流センターで、夏季短期留学参加者を募集しており、英語圏では、カナダとアメリカの大学に語学研修のプログラムが用意されています(締め切り5月14日まで:詳細は国際留学センターのHPを確認の事)。
私自身、大学教育はすべてニュージーランド(学士)とオーストラリア(修士・博士)の大学・大学院で受けましたが、大学に入学する前にニュージーランドの大学付属の語学学校でアカデミック英語を学んだ経験があります。ここでの経験は私とって大変有意義なものとなりました。語学学校が大学のキャンパス内にあり、大学の施設(図書館、ジム、カフェテリアなど)も使える事ができ、当然そうした施設のスタッフとは英語でコミュニケーションをしなければいけないので、嫌でも英語を話す機会に恵まれます。普段日本で英語を話す機会がないと考える学生には、絶好のチャンスであると思います。
同時に、特に語学留学において、気をつけなければいけない事もいくつかありますが、その一つには、日本語を使う機会を減らして、英語を使う時間を自分自身で増やす事です。海外との距離が縮まり、日本人は海外でも沢山見かけるようになりました。留学期間中に仲の良い日本人と日本語でばかり話をしてしまうと、せっかくの留学であるのに、英語を話す機会を自分自信で減らしてしまいます。
以前、元同僚の先生から聞いたお話なのですが、彼の奥さんが東京の楽天本社の近くの職場に勤務されており、通勤の時によく電車で楽天の社員の方を見かける事があるそうです。楽天では社内公用語が英語と言う事もあり、電車の中でも、楽天の社員の方は日本人同士、英語で日常会話をしているそうです。
なかなかこうした環境を日本で作るのは難しいかも知れませんが、留学先であれば実行するのも難しくないかと思いますので、ぜひ実行してみてはどうでしょうか?