平成31年度新任教員研修会の開催報告

平成31年度新任教員研修会の開催報告

(大学教育センター キャリアデザイン教育・FD部門 滑田明暢)

 

2019年4月5日(金)に、平成31年度新任教員研修会が実施されました。新任教員の先生方の参加を得て、研修会では、丹沢教育担当理事による「静岡大学の教育改革」についての講義、厨子大学教育センター長による「静岡大学の教養教育」についての講義、キャリアデザイン教育・FD部門による「静岡大学のFDの全体と授業改善の実際について」の講義と「今まで受けた授業から授業改善を考える:学生の主体性・能動性を引き出す講義の工夫やポイントについて」のグループワークが実施されました。

キャリアデザイン教育・FD部門による講義とグループワークは須藤と滑田が担当しました。前半の講義では、昨今の高等教育をめぐる動向をふまえながら、静岡大学におけるFDの概況とその具体的活動についての情報共有を行いました。後半のグループワークでは、学生の主体的・能動的学びをどのように引き出すのかに焦点を当て、参加者で経験や課題、具体的手法の共有を行いました。限られた時間の中とはいえ、講義では授業運営やその関連ツールについての質問と議論、グループワークでは学生の主体的・能動的学びを引き出すための多数のアイデアが挙げられ、それらを共有することができたように思います。

今回、研修会に関わって改めて感じたことは、個々の授業をどのように工夫しながら改善していくことができるのかを考え共有し続けることの大事さです(何度考え、共有しても新しい気づきがあります)。さらに、それぞれの学生にいま何を学んでいるのか(授業で学んでいることの位置づけ)をどのようにすれば伝えていけるのか、という問題意識も新たにしました。これらが維持、実現することによって、学生はより明確な目的意識をもって学びに臨むことができるはずです。

学生からは「授業で得た知識を他の場面で役立てることができたときは嬉しかった」とする声を聞くことがあります。このことをふまえれば、よりそれぞれの学びを深めるために、専門の授業同士あるいは、授業で得る専門的知識や視点と日常の社会活動とをつなげる設計をさらに綿密に検討することも重要となります。今後はより各授業の結びつきの整理にも心を配り、学生の学びが深まることに結び付けられるよう、活動を進めていきたいと考えています。もし授業やカリキュラムについてお考えのことがありましたら、ぜひご意見をお寄せください。共に考えを発展させたり、深めたりしていきたいと考えています。